からなります。
のとき
です。また
はの自乗直積
の部分集合です。 すなわち,
順序対は向きのついた枝,あるいは弧と呼ばれ,
(図5.1)
のように表すことができます。は始点,は終点と呼ばれます。 このような枝のまたは弧の図をつなぎ合わせば,有向グラフ を平面図で表すことができます。
(図5.2)
有向グラフの弧には,長さや,所要時間などのデータでラベル付けされているとき をラベル付き有向グラフといいます。
(図5.3)
節点の多重対
で,各
が
の元,すなわち弧であるものを
路といいます。
上の図では, などが路です。
をラベル付き有向グラフとします。ただし,
(図5.4)
ののように「閉じた路」は含まないものとします。
さて,簡単にするため、集合が個の節点からなっているとして
とし,夫々の弧に付けられている,ラベルはその弧の長さを
表すものとしておきます。
(図5.5)
弧をつなぎ合わせて作られる路の長さは,それを構成している弧の長さの和で
表します。例えば(図5)で路の長さは,でです。
節点1から出発して,節点nへ行くための長さ最小の路をどう求めるかという問題を考えます。(図5.5)の例では,路(1,2,5,6)が解で,長さです。
の点の数が少なければ,路を全て調べてみるのも一つの方法ですが,数が多くなると
実用的ではありません。