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: 最適化理論-変分法と微分その4-
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前章で
微分
を定義しましたがたが,これは
からへの連続線形写像でした。
最後にこの章でからへの連続線形写像全体の
空間の構造について調べておきましょう。
とし,
のノルムを
|
(0.1) |
と定義します。
[定理]
がBanach空間ならば
は
Banach空間になる。
証明
とすれば,
任意の
について,
です。従って,
は線形空間です。
が
ノルムの意味でCaushy列と仮定すると
|
(0.2) |
(1)より
これより
したがって は
ノルムの意味で
Caushy列となります。
はBanach空間ですから、完備なので
に対して
とおくと
ゆえにの線形性が示されました。
次に連続であることを示します。(2)より
|
(0.3) |
に対して
とすると
よっては連続となります。結局
です。
したがって
ゆえに(1),(4)より
以上よりは収束するので完備性が示されました。
はノルム空間ですからBanach空間になっています。
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Yasunari SHIDAMA