: 集合論での定理の証明
: 記号論理
: 演繹定理,全称化,特称化
目次
集合論では今まで述べた「述語論理の公理」に集合論の固有の公理が加わります。
これらは,述語論理の恒真式の集まりである公理と異なり,真であると仮定する関係式です。
以下にそれを述べておきましょう。これは公理系(Zermero, Fraenkelの公理系)
と呼ばれるものです。
- 外延性の公理
これは,二つの集合が「等しい」ことの定義を与えます。
- 非順序対の対公理
これは,二つの対象が与えらときに,これら要素からなる集合の存在することを示します。
- 合弁の公理
これは例えば,複数の集合の集合
が与えられたときに,これらの全ての合弁
が存在することを示します。
- 空集合の存在公理
要素を一つも持たない集合の「存在」を意味します。そのような集合は,後で説明しますが,唯一ですのでで表すことにします。
- べき集合の公理
これは集合が与えられたときにそのの部分集合全体からなる集合の存在を
示しています。そのような集合をのべき集合と呼びます。
例えば
のときのべき集合は
です。
- 無限集合の存在公理
- 正則性の公理
これは,空でない集合で,それ自身の要素との共通部分が空でないというような
「病的な集合」は存在しないということを意味します。
選択公理
集合族
について,
について:
のとき,
集合論では以下の推論規則が追加されます。
- 置換の推論規則
ただし関係式にはは現れないものとします。
これは関係式を用いて関数を定義するときなどに用います。
ただし関係式
にはは現れないものとします。
: 集合論での定理の証明
: 記号論理
: 演繹定理,全称化,特称化
目次
Yasunari SHIDAMA