: この文書について...
: 単射,全射
: 逆写像
目次
からへの写像とからへの写像について
として
とおくと,はからへの写像です.これをで表します.
が成り立っています.
例
のとき
のとき
問題
とします.このとき合成写像の列を作ってください.
について以下を示して下さい.
からへの全単射で
となるものを恒等写像と呼びで表します.
問題
について以下を示して下さい.
ならばは単射では全射
かつ
ならばは双射で
以下の命題が成立っています。
- 命題3.3.1
-
のとき,写像の合成については結合律
が成り立つ。
- 証明
-
- 命題3.3.2
のとき
- 証明
-
- 命題3.3.3
- が
であれば が存在して
となります。
- 逆写像と証明
-
の存在性
これには,先ずが関数のグラフになることを示せばよい。
とおく。 が だから
で
すなわち
とすると
が ですから
よっては関数のグラフになっています。。また,
よって
で写像 X X が定義できます。
とおくと
の定義より
また
よって
- 命題3.3.4
-
- 証明
- のとき
- 命題3.3.5
-
で
とするとき
が
が
が
またこのようなは一意に存在します。
ならば
- 証明(a)
- がのときをのある元として
を以下のように定義します。
のとき
のとき
とするとがですから
となりとなるは唯一に定まる。
ここで、を任意にとるとの定義から
∴
が存在して
逆に、
が存在してのとき
とすると
から
よって
- 証明(b)
- がとする。
を以下のように定める。
についての元を一つ選び
だから
の定義から
よって
よって
逆に
のとき
よって
よって
は
- 証明(c)
- が
が
一意性は
とすると
よって
- 証明(d)
- を任意にとり
とすると
となり、がですから
がですから
よっては
また任意のについて
となるが存在する。これから
よって
よって
- 命題3.3.6
-
- (a)
とする。このとき
- (b)
- (c)
- (d)
- (e) がとする。このとき
- 証明
- 定義より
です。
ここで、
となるを任意に選ぶと
よって
よって任意のについて
よって
がのとき、とする。がゆえ
よってとすると
よって
よって
よって任意のについて
よって
はすでに示したから
次に逆を言う。
とすると
よってにとると
よっては
- 命題3.3.6(b)
- 証明
- とする。
任意のを選びとすると
よって
よって任意のについて
よって
よって
がとする。
となる任意のを選ぶと
から
よって
はだから
よって任意のについて
よって
はすでに示したから
逆を言う
のときとなる任意のを選ぶと、
ゆえ
が成り立っている。
ここででとすると
よって
よって
よっては
- 命題3.3.6(c)
- 証明
-
とする。でとすると
ここでとすると
これは矛盾する。よって
よっては単射
逆にがとすると
が成立するから
をいう。
とすると、より
より
はだから
よって
よって
よって
- 命題3.3.6 (d)
- 証明
-
を仮定する。
は成立しているから
をいう。
ここで、を任意に選び、とすると
これは矛盾。よって
よって任意のについて
よって
逆にがのとき
を任意に選びとする。
ここで
とすると
ですから
よって
これはがですことに矛盾。ゆえに
よって任意のについて
ゆえに
- 命題3.3.6(e) がとする。このとき
- 証明
- がゆえにより
がとすると
のときとすると
ですから
よって
これは矛盾。よって
逆に
のとき、任意のを選び
とすると
よって
これは矛盾。よって
よっては
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: 単射,全射
: 逆写像
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Yasunari SHIDAMA