が上の線形空間であるとします。すなわち,
が成り立っているものとします。
ここで,の部分集合 について
が成り立っているとき
も上の線形空間になっています。をの部分線形空間といいます。
[問題3.2] が上の条件を充たすとき線形空間になっていることを確かめてください。
[例1]
でからへの連続な関数の集合を表すとき,すなわち,
のとき,は
の部分線形空間です。
[証明]
復習すが,関数
が上で連続というのは
「任意のについて,任意の正数に対して,これらに依存したある正数 が存在して
が成り立つ」ということでした。
は上で連続でしたので, 任意のについて,任意の正数 に対して
それぞれ,
が成り立っています。
すると,
ならです。
は上で連続でしたので, 任意のについて,任意の正数に対して
が成り立っています。
すると,
[例2]前章にもでてきた,
[証明]
まず微積分の復習から。
関数
が で微分可能であるとは次の極限値
で表しました。
さらに,任意ので微分可能であるとき 関数は 上で微分可能であるといいました。
を導関数と呼びました。さらに,この導関数が上連続のとき,すなわち
結局,以上の定義を使って書き直せば,
さらに定義から,は上微分可能かつ
また,任意のにいて,
となることから,
は上微分可能で,