先ずこの定理を用いて(2.20)を示しておきましょう。
((2.20) の証明)
は有界閉集合です。
であるから,
さて上の定理を順を追って証明しよう。
集積点と閉集合の定義は以下の通りです。
[区間縮小の原理]
実数の単調増加列 と単調減少列 により 区間の列
を構成し,その区間の長さが
まず,有界な数列 から収束する部分列をと
りだすことができることを示します。
数列 が有界ならば,
は明らかに収束列です。したがって,はじめから
の中には相異なる数が無限個存在するとして良いわけです。
そうしておくと,区間
のうち少なくとも一方は
の(相異なる)元を無限個含みます。
それを とおきます。
次に, を二つの部分
それを
以下同様の手続きを繰り返します。
これを続けることにより,次のような閉区間の列
と の部分列 を作ることができます。
実数の有界な単調列は収束しますから,
2. より
を得ます。
さて,実数列
は有界でしたから,ま
ず 上の議論により, から収束する部分列が取り出せます。
それを で表し
すると
は の部分列であって,
集合論のWEB教材でも説明しましたが,
以上の準備の下に,
は有界閉集合ですから,,
の定理によって
は収束する部分列を含み,かつその極限値もまた
に属します。
その一つを
とおき,
ところが一方,(2.21) より,
さて以上によって は有界でしたから,
このが
となることを示しましょう。
まず,上限の定義から