: スコーレム標準形
: 導出原理
: 導出原理
この章では個体閉論理式
から
論理式を導出原理を用いて証明する方法を説明する。
体系の公理系に論理式
を追加してできる新たな系で
論理式が証明可能であるとき,このことを
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(5.1) |
で表した。このとき演繹定理によれば,
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(5.2) |
が成り立つ。
はに現れる総ての自由変数記号
とする。
特に
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(5.3) |
が自由変数を持たない個体閉論理式の集合であれば,全称記号の作用は
無効になるから
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(5.4) |
であり,これと公理
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(5.5) |
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(5.6) |
を繰り返し用いて,
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(5.7) |
上の議論の逆を辿れば,結局,
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(5.8) |
が成立つのは
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(5.9) |
が成立つとき,かつそのときに限る。
完全性定理によれば,後者は,
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(5.10) |
が恒真論理式であることに等しい。
これはこの論理式の否定
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(5.11) |
が恒偽論理式であること,すなわち充足不能であることと同じである。
: スコーレム標準形
: 導出原理
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Yasunari SHIDAMA